私の愛車 ポルシェ911(964)との25年
愛車の話です。
私の911。
92年型 カレラ2。右ハンドル。ティプトロニック。スレートグレー。
911のことは、大学時代の友人がカーグラフィック誌を毎月見せてくれて、そのうち興味を持ちました。エバーグリーンと表現されていました。ポールフレールの話。1987年に、ポルシェシンクロという扱いにくそうなクラッチが、ボルグワーナーの普通のクラッチに変わったことを知り、その中古を買おうと漠然と考え、運転免許取得後も、マニュアル車に乗りました。
ずっと911のことは町でみかけても、気にしていました。1986年頃、岡崎でナローの中古が並んでいるのを店でみかけましたし、1989年の米国留学中も、内心、物色していました。
時は流れ、マニュアル車での通勤に疲れ、AT車に乗るようになりましたが、ポルシェもATが出たことを知っていました。
医院開業後数年の1996年に、決して利益が多く出ていたわけでもありませんが、スポーツカーとは何かを知りたいという興味で、911が欲しくなり、94年に出た993にも惹かれましたが、30年続いたスタイルと予算から、964の右ハンドル、ATを選びました。これなら、年をとっても長く乗れるだろうと。ミツワでギャランティードポルシェ(保証付き中古車)で購入。30数台の候補から、右ハンドルは2台。他の1台は、白のボディーに紫の内装だったような。
それ以来、現在まで、24年、14万キロ乗って来ました。
911に関する、多くの本や雑誌を読みました。資料が多く、趣味や研究対象に適していました。
車の維持や洗車についても研究しました。
私的なドライブとしては、子供が小さい頃、白根山、横手山、志賀高原、野沢、黒姫とまわったことと、奥志賀へ高木綾子さんのフルートコンサートを聞きに走ったぐらい。
あとは、晴天時の通勤だけの使用です。通勤はミニ・ニュルブルクリンクとも言うべき山道と19号の内津峠越え、248号の直線なので、車にはよい道です。
ドアを締める時のキーンという金属音と、歴代の中でも低いエンジン音が気に入っています。
デザインも,ドイツのヘルメットのような無骨な曲面が、どこから見ても堅実で美しい。
最初、運転席ではフロントウインドウとステアリングが近く感じました。
空間が狭く、大きさが小さいこともあり、ポルシェを着る、感じがわかります。
美女のふとももと言われる、ふたつのフェンダーが視界に入ります。
おそらく当たりのエンジンはどんどん回りたがるような回転の良さで気持ちのよい動きをします。
加速や、車の動きが体に敏感に伝わり、全身、これ皮膚感覚、といわれることが実感できます。障害物の上を通過するとき、思わず、下肢を開きたくなります。
今でも、運転していて、毎回、刺激や発見があり、飽きることはありません。
運転がスポーツであることを感じさせてくれる車です。
初期に、鈴鹿サーキットでドライビングレッスンがあり、本コースも走ることができ、それも良い思い出です。その後ヘルメットやグローブは買いましたが、未使用です。
いろいろ故障がおこり、その度に修理をしてきました。当初から、そんなものだと割り切っていました。元ディーラーメカニックの方にずっとお世話になっています。
オリジナル派ではありますが、数年前に,ステアリングを,以前から持っていたナルディーのクラシックに変え、356を思いながら、ウッドの感触を楽しんでいます。
2021.2.11記