「正しい」とは 正義とは
ブログタイトルの「正しいことを知りたい」
「正しいことを知る」To know the right thing
これは、私がアメリカ留学中に、研究室のボスから、発見をすれば有名になれるよ、と言われた時、私は、単に正しいことを知りたいだけだ、と答えたことが記憶にあったからです。
この場合の「正しいこと」というのは、科学的事実でした。
大学受験後に思ったことは、1+1=2が成り立つのは、数学の世界だけだということ。
現実は1+1=0のことも、1+1=3のこともある、という理解をしました。
特に、人間社会では、正しいこと、正義は、人の数だけあると言ってもいいでしょう。
イスラム国の正義と、西欧諸国の正義は違っているでしょう。
怒り、不安、恐怖などの感情から生まれる正義は、とても危険です。
正義という言葉は、十分吟味する必要がありますね。
私の仕事の整形外科では、私の正しいこと、というのは、物理学と解剖学です。
それらを元にして、体の合理的な、無理のない使い方がわかります。
ほとんどの人は、それらに反した使い方を無意識にしてしまい、体を壊して、整形外科の患者さんになります。
医学としての整形外科であっても、教科書にある疾患名は、人の解釈に過ぎない、と感じます。
現実の患者さんは、もっと複雑な状態で目の前に現れます。
謙虚に所見をとり、客観的に検査データを読んで、事実を集めて、起こっていることを推理、理解しないと、確実な診療は行なえません。
