正しいことを知りたい

趣味、人生観などについて考えていきます。

オーディオ遍歴2

時代は流れ、勤務医から開業医になりました。
LS3/5Aでスケールが物足りないと思い、B&Wのフロア型の入門的なCDM7SEを購入しました。落ち着いた優等生的なよいスピーカでしたが、スケール感は、まだ、いまひとつでした。
 
しばらくしてオーケストラに参加しました。そこで同僚から、あるスピーカを紹介されました。フロア型の大型スピーカです。TannoyのClassic Monitorというもので、新古のまま眠っていたという話でした。これは偶然にも、大学時代通ったショップにいた元スタッフからの購入でした。
 
オーケストラの中で演奏していると、グランカッサと言われる大太鼓、コントラバスの低音、背後から聞こえるバスクラリネットの雑音を伴った低音がオーディオ的には魅力でした。それは音像定位の問題ではなく、体感する音の音触とでもいう聴覚と、皮膚で感じるような感覚です。
音色ともまた異なります。
 
Tannoyのスピーカは、再生音の中で、その音触がよく感じられます。楽器の実在感ともいえます。歪みが多いのかもしれませんが、実際の楽器の音に、そのような歪み音があるのではないかと思っています。
 
口径38cmの同軸型スピーカーなので音像定位もよく、またスケールも実際のコンサートホールを彷彿とさせます。反面、その歪み感が気になる場合もありました。管球式の安いアンプで駆動していました。
 
素晴らしいスピーカなのですが、診療が忙しく、ほとんど聞けなかった気がします。その中で、CDを集めました。過去のレコードの音源、クラシックの名曲、興味のあるものを集めました。医院の待合で、その中から選んでBGMに使いました。
 
通勤の帰りの時は、必ず車の中で音楽を聞きます。メーカーオプションですが、マッキントッシュのバッジがついています。
 
ある日、オークションで、昔、気になっていた、あのスピーカーはないだろうか、と思って検索したら、偶然出品されていました。再び、苦労が始まりました。(続く)